5月 15th, 2012 
中島たくや 
マイナンバー法案について研究中。消費税の問題で影に隠れがちだが、非常に重要なテーマである。社会保障や税の一元管理のために、いわゆる「納税者番号」は必要である。しかしながら、計画中の政府の設計は史上最大級に複雑なようだ。
現在の行政システムはいわゆる「メインフレーム」を基盤に構築。法改正のたびに建て増しを重ねた「ガラパゴス」なシステム。海外や民間のシステムとも互換性がなく、管理も複雑。このようななシステムをマイナンバー（統一番号）で管理するのは「バベルの塔」の建設に等しいと池田信夫氏は指摘している。
マイナンバー制度の課題と解決策については野村総研の八木晃二氏のレポートが参考になる。元Google日本法人社長の村上憲郎氏も同氏の著書を推薦している。
もちろんマイナンバー制度は自治体の業務やシステムに多大な影響を与えると思われる。今後の動向に注目したい。政府もマイナンバー制度に関するPR活動に力を入れている。７月２８日に京都でも説明会が開催される。参加の申し込みは内閣官房の「マイナンバー（社会保障・税番号制度）」の特設サイトから。
■ マイナンバーシンポジウム in 京都
日時：2012年7月28日（土）13:30～16:00
場所：ハートピア京都
内容：政府からの説明、民間有識者による特別講演、パネルディスカッション、参加者との質疑応答・意見交換、等。
（参考文献）
内閣官房「マイナンバー法案」
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/mynumber/symposium/yamanasi/siryou3.pdf
八木 晃二『完全解説 共通番号制度 』アスキー・メディアワークス 、2012年。
http://www.amazon.co.jp/dp/4048866141
野村総研「『共通番号制度』の課題と解決策」
http://www.nri.co.jp/publicity/mediaforum/2012/pdf/forum171.pdf
池田信夫「過剰セキュリティの「マイナンバー」で電子政府は無用の長物になる」
http://www.newsweekjapan.jp/column/ikeda/2012/04/post-490.php
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