京都市は台風18号時に発生した小栗栖浸水被害への対策として排水機場ポンプの一元的監視システムを導入する補正予算として3,400万円を計上した。この予算は設計費のみであり、今後さらに6億7,000万円の工事費が必要となる。この浸水被害は委託業者が2名体制のところ1名だけで作業し、さらには作業中に意識を失って初歩的な作業である排水ポンプの作動ができなかったのが原因だ。まさに人災である。しかしながら、非常時における職員の応援など危機管理体制の見直しが具体的に定まっていない中で、多額の費用が必要となるシステム導入を市長は提案。システムの導入は危機管理体制の見直しでは浸水被害が防止できないとの結論を得てから議論するべきだ。防災のためならあれもこれもでは財政破綻の道をまっしぐらである。
●参考
京都市:小栗栖排水機場周辺における浸水被害検証報告書について
http://www.city.kyoto.lg.jp/kensetu/page/0000159261.html